夏と冬になると、自宅のポストには外壁塗装のチラシが頻繁に入れられるようになる。
塗装の仕事は大変、そのため、働き易い春と秋が塗装業界の繁忙期、反対に暑い夏と寒い冬は閑散期。
閑散期だと、塗装料金がお値打ちとチラシに書いてあったため、どれくらい安くなるのか調べてみると、インパクトのある値引きでは無かった。
しかし、私の目を引いたのが、助成で塗装料金が安くなること、閑散期の値引きは数万円なのだが、助成されるお金は数十万円、これはインパクトがあった。
助成されれば塗装料金は安くなる、閑散期の値引きもしてもらえば、大きな値引きとなる、しかし、閑散期は需要が少ないから安くなる、なぜ、夏と冬は外壁塗装の需要が少ないのだろう?
水と油の関係なら、雨が降って濡れた外壁に塗料のノリは悪い、つまり、仕上がりに問題が出る。
雪も解ければ水になる。
私の家は都市部にあり、隣の家とは数十センチしか開いておらず、人が通るには横向きになる必要がある。
隣の家との間が狭いと、外壁が雨で濡れることはなく、私の家と隣の家の間の地面はカラカラに乾いている。
これなら、梅雨の季節でも外壁塗装はしえもらえると思い、塗装業者さんに来てもらった。
業者さんが乗って来たワンボックスカーには「〇〇塗装」と書いてある、その車を見て東隣の家の夫婦が「もしかして、外壁塗装をするの?」と聞いて来た。
外壁塗装をすることを言うと、東隣の家の夫婦は「うちも外壁塗装をしようと思ってたの」。
隣の家とは密接しているため、一緒に塗装をしたほうが手間は掛からない、何より一緒に塗装をしたほうが安くしてもらえる。
声を掛けて来たのは私の家の東隣に住む夫婦、私の家は西隣の家とも密接しているため、西隣に住む者にも一緒に外壁塗装をしないか声を掛けると、「うちも外壁塗装をしようと思ってたの」。
3件同時に外壁塗装をすることで、業者さんには随分値引きをしてもらえた。
値引きしてもらったお金で、両隣の家と「食事に行こうか」という話にはなったのだが、一緒に食事をするほど両隣の家とは仲良くはならず、その話は立ち消えになった。